8月22日(木)に埼玉県教育委員会の定例会議が開かれます。普通に考えれば、8月末を期限とする県男女共同参画苦情処理委員からの「共学化勧告」への回答案について、この会議で最終的な協議が行われるはずです。
7月以降の会議の中で、この問題の協議部分だけは非公開でしたので、どんなことが話し合われてきたのか窺い知ることはできません。時を待つしかありません。
昨年8月30日に勧告が出て以来、まるで姿の見えない相手に対して剣を振るうかのようなもどかしさを感じ続けていました。あえて申し上げれば、今回の勧告の背景や経緯が不透明で多くの疑問があったにもかかわらず、苦情処理委員からは勧告以上の情報はなく、今回の共学化問題をより実効性のある健全な社会課題にしようというアクションが何もなかったからです。
これだけ多くの人を巻き込んでいるのに、勧告内容への疑問や質問が数多く出されているのに、「勧告すればそれで終わり」というのは、こういう問題のあるべき姿なのか、どうも腑に落ちません。まあ、ずっとそんな思いを持ちながら約1年が過ぎたわけです。
とはいえ、ようやくこの問題もそろそろ一段落となります。県教委がどんな回答を用意するのか楽しみでもあり、少し不安もありますが、世間の常識で測っても理解できる答えを導いてくれるものと期待しています。
むしろ問題は、その先です。
私たちが言い続けてきた「高校の選択肢を残すべき」「教育は生徒ファースト」「男女共同参画と共学化は一概に論ずるべきものではない」「積み重ねた歴史と伝統は壊したら二度と元には戻らない」
こうした主張がどう生かされるのか? 埼玉県の中学生・高校生にとって、あるべき学びの姿とは何か?
今回の共学化問題をとおして、頼もしい春高同窓会の皆さんや春高関係者の皆さんが議論してきた結果が、将来の子どもたちにきちんと届くように、見守り続けることが私たちの役割なんだと思います。
さあ、どんな答えが示されるか。待ちましょう。
埼玉県立春日部高等学校同窓会会長 種村 隆久
*関連ページ: 種村隆久会長の挨拶(2022年7月公開)