ここのところ共学化問題についての話題が続きましたが、県教育委員会の意見聴取会が一段落するまで大きな動きがなさそうですので、今回は、ちょっと話題を変えて「水」の話です。
八幡神社に隣接する八幡公園の裏手に地元春日部市の北部浄水場(昭和29年設置 配水能力16,400㎥/日)があります。春日部高校はこの浄水場から配水される水道水を使用しています。最近、この浄水場で約17億円をかけた改修工事が終わり、施設の内部を見せていただく機会がありました。
春高では、50mプールをはじめ校庭のスプリンクラーや学食の厨房などでたくさんの水を使用していますが、飲料水としては、最近の生徒さんはペットボトルのミネラルウォーターを買って飲むのが当たり前になり、蛇口から直接水道水を飲むということがなくなってきているようです。運動部や応援指導部など一部の部活で練習後に蛇口に口をつけてがぶがぶ水を飲む姿を時々見かけるくらいでしょうか。私たちの現役時代は、ペットボトルなどありませんから、水といえば水道水でしたが。
北部浄水場は改修により、配水ポンプや受電設備など、さまざまな設備が更新・新設され、衛生面や水質管理面、エネルギーコスト、非常時対応などあらゆる点で安心して安全においしい水道水を飲める最新の環境が整いました。北部浄水場の水道水は、埼玉県の庄和浄水場で滅菌濾過されてきれいになった江戸川の水が9割、地下400mからくみ上げた井戸水が1割の割合で、いずれも大変厳密な滅菌・濾過等の浄水処理を経て供給されます。何より、水道水は51項目に及ぶ厳密な水質検査を経て届けられます。実はミネラルウォーターより厳しい水質基準をクリアしているのです。それだけ安全だということですね。
学校の昇降口などにペットボトルのリサイクルボックスがありますが、いつも空のペットボトルで一杯です。環境配慮の面からもゴミを出さない水道水を見直してみてもいいのではないかと思います。味も、冷やした水道水とミネラルウォーターを飲み比べると、区別がつかない人が続出だそうですから。
さて、話題は変わりますが、今日21日は来年度の高校入学試験です。春高の志願倍率は1.50倍。県内1位です。これだけ多くの子どもたちから男子校である春高が選ばれているという事実は大変嬉しいことです。受験した3人に1人は残念な結果になってしまいますが、全力を尽くせたでしょうか。
男子校・女子校・共学校それぞれの特徴や良さ、相性などを調べて進学したい高校を選ぶ子どもたちの方が、強引に共学化と男女共同参画を結びつけたい一部の大人たちよりも賢明で健全だと感じました。
最後はまた、共学化の話題になってしまいました(笑)。
埼玉県立春日部高等学校同窓会会長 種村 隆久
*関連ページ: 種村隆久会長の挨拶(2022年7月公開)