12月21日、春高の2学期終業式の前に時間をいただいて、生徒たちに3つの話をさせていただきました。
(1)同窓会について
同窓会というと、おじさんたちの集まりのように思っているかもしれないが、皆さんも春高を卒業すると「同窓会」の仲間入りです。37の支部組織が全国(一つはヨーロッパ)にあり支部ごとに活動していて、この春に卒業したばかりの大学生をはじめ、何人かの大学生が参加している支部の集まりもありました。大学に入るとゼミやサークルの仲間と長い時間を過ごすのは当然ですが、同じ地域の同窓生と世代を超えて交流することは人生の糧になるはずです。
また、同窓生は春高の校歌が大好きです。卒業した後に大声で校歌を歌いたくなったら同窓会の集まりに来るのが一番早いと思います。同窓会の案内が来たら、ぜひ遠慮せず一度参加してみませんか。大歓迎されます、と伝えました。
各支部の事務局の皆さん、若い人が来てくれないという前に、若い人が来やすいように気軽に案内してみてください。
(2)大河滔々奨学基金について
経済的な理由で学校生活に不安を抱えている生徒に安心して3年間学業や部活に集中できるように創立120年を記念して創設した奨学基金です。昨年からは、海外への短期語学留学や文科省などの機関が主催する集中特別講義、SSHでの遠隔地の特別フィールドワークなど、一段高いレベルの学習活動にも旅費などの一部を支援しています。
毎年同窓生の皆さんから600万円を超える寄付をいただいていて、約400万円の支援を予算化しています。生徒たちが安心して3年間学業や部活などに打ち込めて、希望を持って次のステップに踏み出せるよう同窓会は応援していることを伝えました。
(3)県立高校の男女共学化について
全国に公立高校は3455校あるそうです(全国学校基本調査速報値)。うち、別学校(男子校、女子校)は44校(1.2%)。そのうち埼玉県内に12校(男子校5校、女子校7校)あります。今回の県男女共同参画苦情処理委員からの勧告で早期に共学化すべきとの指摘がありました。
春高同窓生は、多くが別学維持の考えだと思います。ただ、何でも昔のとおりでいいかというと、ジェンダーフリー、ダイバシティなどの言葉に示されるように時代は流動しています。そんな時代の男子校の存在意義や価値について、考えるいい機会をいただいたのではないでしょうか。生徒たちには、自分事として考えてみてほしいと伝えました。
前回のコラムでも申し上げたとおり、各支部の皆さんのご意見もいただいて、いずれ同窓会の総意として県教育長に意見書を提出したいと思っています。
さて、最後になりましたが、今年一年、同窓会活動にご理解ご協力をいただき、ありがとうございました。来年も引き続きよろしくお願いいたします。
健やかな良い新年をお迎えください。
埼玉県立春日部高等学校同窓会会長 種村 隆久
*関連ページ: 種村隆久会長の挨拶(2022年7月公開)