春高ヨーロッパ倶楽部 マデイラの集い・マデイラツアー April 2024

[ 寄稿者:春高ヨーロッパ倶楽部 加藤 晃 氏(高34回) ]

2024年3月31日から4月5日、ロンドン在住の服部さん(59回卒)が、ご家族とともにマデイラ島に来てくれました。服部さんのマデイラ島訪問に合わせてマデイラの集い・マデイラツアーを行いましたので報告いたします。

ヨーロッパでは人気のマデイラ島ですが、ご存知ない方もいらっしゃるかも知れませんので、マデイラ島の紹介を兼ねて報告させていただきます。

大西洋の真珠・常春の島 マデイラ

大西洋の真珠・常春の島 マデイラ

マデイラ島はポルトガル領で、ヨーロッパでは大西洋の真珠と呼ばれ、常春の島として年中観光客の絶えない島です。地図で見ると、ヨーロッパと言うよりアフリカに近い事が分かると思います。ポルトガル本土からは約1,000km、モロッコからは約600kmの距離にある大西洋に浮かぶ小島です。カナリア諸島(スペイン領)から更に大西洋沖にあります。

面積は、埼玉県でいうと、おおよそ東武野田線より南で京浜線より東の埼玉県内と同じくらいです。人口は28万人程です。観光客が平均して10万人くらい居るように見えますが・・・。

島を覆う照葉樹林は、世界的に非常に珍しく、氷河期以前の姿をそのままにとどめていることから、世界遺産に指定されています。この島は地球の歴史上最後の氷河期の時も温かい場所だっという事になります。常春の島と呼ばれるように首都フンシャルの最低気温が冬でも10℃を下回る事は珍しく、最高気温が夏でも30℃を超える事も稀です。そのため年間を通してヨーロッパからの観光客がマデイラ島を訪れます。

今回、服部さんはロンドン勤務を終えて日本に帰国する前にヨーロッパ各国を旅行される中で、マデイラを訪れてくれました。

服部さんは、4月1日と2日の両日はご家族でフンシャル市内を観光、3日には島の東部観光ツアーをされたとのことです。マデイラ島の東部観光では、島の最東端ポンタ・デ・サンローレンソやサンタナのマデイラハウスなどを巡られたようです。

マデイラの集い

4月3日、会場はシュトレート・デ・カマラ・デ・ロボシュの名店サント・アントニオに設定しました。メニューはマデイラの代表的料理のひとつであるシュパターダです。写真の中央にぶら下がる大きな焼き鳥みたいなもので、牛肉と鶏肉をお腹いっぱいいただきました。

ロンドンの生活やマデイラでの経験など話題は尽きず、楽しい時間はあっという間に流れ、春高と言う縁が繋いだ出会いを大切に感じました。


4月4日、朝から島の西部を観光します。

◇ サン・ヴィンセント

サンヴィンセントにて、アグア・ダ・アルトの滝をバックに

サンヴィンセントにて、アグア・ダ・アルトの滝をバックに

まずは、島の中央を縦断してサン・ヴィンセントでコーヒーとケーキのようなパンで軽い朝食です。マデイラの人達は島の北西部に行くときには、必ずここでコーヒーと軽い朝食を取ります。

ここでアグア・ダ・アルトの滝とこれから行く方向をバックに写真を撮ります。


◇ ロンボシュの滝

ロンボシュの滝 落差は約500m(推定)

ロンボシュの滝 落差は約500m(推定)

マデイラは滝が多い島です。ロンボシュの滝はふたつの滝の両方共にロンボシュの滝です。正確な高低差は不明ですが、地図から見る限りでは落差は500m以上有ります。

実はこの場所には古い滝壺と思われる深い穴がふたつあり、最深部は標高0mです。現在の滝はその滝壺からずれているので太古の滝がどのようなモノだったかは分かりませんが、この滝壺の深さは250mあります。


◇ リベイラ・ダ・ジャネイラ

リベイラ・ダ・ジャネイラ

リベイラ・ダ・ジャネイラ

ここは奇岩で有名なところですが、私はこの川で鰻を釣って蒲焼きにして食べます。大小4つの岩(だと思いますが)は島と呼ばれています。

余談ですがここにはマデイラを象徴する公衆トイレがあります。無料で使えて、綺麗に清掃されており、トイレットペーパがあって、シャワーも使える(ここで泳ぐ人はほとんど居ないのですが近くにキャンプ場があります)のです。

日本も含めて世界中でこれくらい綺麗な無料公衆トイレは多くないと思います。


◇ ポルト・モニシュ

ポルト・モニシュの天然プールにてカメラに手を振る服部さん

ポルト・モニシュの天然プールにてカメラに手を振る服部さん

天然海水浴プールで泳ぎたいという服部さんのご希望で、やってきましたポルト・モニシュ。

マデイラは常春の島なので年中泳げます。とは言え海水温はあまり高くならないので、入るときは寒い気がします。

しかし、今日は世界遺産の照葉樹林を見に行きたいので、プールはそこそこにして、これから山へと登っていきます。


◇ ファナル

リベイラ・ダ・ジャネイラの展望台でおにぎりを食べました

リベイラ・ダ・ジャネイラの展望台でおにぎりを食べました

ファナルまでの道のりでは途中の展望台でおにぎりを食べたり、美しいレヴァダウォークをしながらほんの少しだけ山登りの雰囲気も楽しみました。

7~8年前は訪れる人も多くはなかったファナルですが、コロナ後の観光客の急増にともない今では多くの人に知られて、観光客用の駐車場もできました。

マデイラ島はその大部分を照葉樹の森が占めているのですが、ファナルはカルデラに古木が多く存在する特別な場所です。いつも雲に覆われて幻想的な景色(というか何も見えないことが多い)なのですが、今日は珍しく晴れてその姿を見せてくれました。

ここでは日本とは違い樹齢2,000年と言われる古木に触ることも登ることもできます。折ったり切ったりすることは勿論許されませんが、誰もそういうことはしません。


◇ ポンタ・デ・ソル(太陽の岬)

ファナルから島の南側に下り、旧道の古いトンネルを抜けると、この島で一番好天の日が多いポンタ・デ・ソルです。若いカップルにお似合いの小さな可愛い街で記念写真を撮りました。


◇ カボ・ジラン(ジラン岬)

カボ・ジランは標高580mの断崖絶壁に設置されたガラス張りの展望台です。ほぼほぼスカイツリーの高さと同じくらいです。福井県の東尋坊が25m、静岡県の城ヶ崎の吊り橋が23mですから、その高さが桁違いであることが分かると思います。

ここからは大西洋が一望できるのは勿論ですが、ガラス張りの展望台は恐怖感をさらに高めます。往復は景色を眺めながらのドライブを楽しみました。


◇ プライヤ・ファルモッサ

ドカ・ド・カバカシュというシーフードレストランで夕陽を見ながら今日の食事はアロシュ・ド・マリシュコ(海鮮おじや)です。魚介料理をお腹いっぱいに食べ、手掘りの洞窟を抜けると、マデイラで一番大きな海岸であるプライヤ・ファルモッサです。

マデイラは同じポルトガル領のアゾレス諸島についでヨーロッパでは最西部に位置するのですが、ロンドンの標準時間を採用していますので日没が遅いのです。平日に仕事が終わってから海水浴に来る人も多いのですが、写真を見てお分かりのように、今日はもう泳いで居る人はまばらです。この写真の時間で21時半です。


4月5日早朝に服部さんご夫妻はロンドンへと帰っていきました。
今後の日本でのご活躍をお祈りしております。

なお、5月25日にはドイツ・デュッセルドルフにて2024年総会を開催いたします。
皆様のご参加をお待ちしております。