[ 寄稿者:春高ヨーロッパ倶楽部 加藤 晃 氏(高34回) ]
新型コロナ感染症騒ぎも収まり、各地で春高会のニュースが聞かれるようになりました。そして文化祭の公開など大きなニュースが目白押しでした。ヨーロッパでは5月13日、ドイツのケルンにおいて「春高ヨーロッパ倶楽部」2023年総会が開催されました。
夏休みになり、やっとゆっくりと支部ニュースを読んでいただける時期になったと思います。ケルンと言えばケルン大聖堂ですが、日本からの観光客・移住者も多く、本格的な和食をいただきました。
ケルン大聖堂やケルンの街並みの写真、校歌斉唱の写真、ケルン大聖堂内部の写真や会場周辺の写真など、どうぞゆっくりとご覧ください。
[ ケルン大聖堂 ]
ケルン大聖堂は想像していたよりも遙かに大きく素晴らしい建築です。荘厳な建築物であることは疑う余地がありません。実際に見てみると、建築自体も大変だったに違いありませんが、綺麗な状態で維持することは21世紀の現代においても大変難しいことなんだと感じます。
[ ケルンの街並み ]
ケルンの街は非常に綺麗です。大きな街路樹が多く綺麗な花を咲かせていました。危険を感じさせない街、安心して歩ける街と言う印象です。特に自転車が多いなと感じました。また、あちこちに公園があり、非常に緑豊かな街です。
[ 4か国から7名が参加 ]
当日の午後は雷を伴う降雨があり天気を心配したのですが、夕方からはすっきりと晴れました。参加者は、日本から尾﨑会長が参加、幹事国ドイツ4名、イギリス1名、ポルトガル1名、計4か国7名の方々にご参加いただきました。
前回まではイギリスのメンバーの人数も多く中心になっていたのですが、イギリスのEU離脱が影響したのか、ドイツのメンバーが元気に盛り上げてくれました。
[ 尾﨑会長の説明からスタート ]
尾﨑会長より同窓会報と学校案内が配布され、創立120周年記念事業から継続しての同窓会の事業や県内の進学状況などの説明がありました。また日本でも多くの同窓生が活躍されていることを耳にしてヨーロッパの私たちも益々頑張らなければいけないという思いが溢れてきました。
その後は乾杯のご発声の後、全員が自己紹介や近況の報告をするとともに、美味しい食事とともに世代年代を超えたさまざまの話題で大盛り上がりの会となりました。
[ 日本食レストラン金太郎で ]
会場は北海道出身のご主人が腕を振るう日本食レストラン金太郎です。実際に日本人が腕を振るう本格的日本食が味わえる店としてケルンでも大人気のレストランです。私は久しぶりの和食に男子校卒業生らしくガツガツと喰らいついていました。本物の寿司を食べたのは何年ぶりだろうと思っている間に食べてしまいました。実に美味しいものをいただきました。
しかし、この頃から参加者の間に心配が頭をよぎっていました。それは、このお客さんで満員の会場で校歌を歌って良いのだろうか?という疑問です。他のお客さんたちはビックリするのでは無いだろうか?などと言う声も聞こえ出しました。・・・その心配は全く必要なかったのですが。
[ 大いに語り合い、大いに盛り上がる ]
春高時代の思い出の他に参加者全員の近況報告などには質問も多く大変に盛り上がりましたが、とりわけ盛り上がっていた話題がありましたので紹介します。
それはコロナ以降海外に居住する日本人の数が減少したにもかかわらず、日本からドイツには多くの優秀な人達が流れていると言うことです。今回の開催地ケルンの他にもフランクフルトやデュッセルドルフなどケルンの近郊は親日でもあり、大きな日本人街もあるそうです。今、世界で日本人街があるところは多くないのでは無いでしょうか?そのため今や世界で一番美味しい和食が食べられるのは、東京ではなく、デュッセルドルフだと言われているらしいのです。
また、総会の当日はデュッセルドルフで日本デーが開催されたのですが、日本人花火師が日本で花火を作ってデュッセルドルフで打ち上げるため、世界で一番日本的な美しさの花火は日本よりもデュッセルドルフで見ることができるとすら言うのです。更には、「日本の会社に就職してドイツに赴任しても給料が安くて生活が大変だが、ドイツの会社に就職して日本に赴任になった方が僻地手当も支給され、給料は遙かに良いので、子供たちにはその方向性を目指せと教えている。」という意見にはドイツ在住者が皆大きく頷いていました。
日本という特殊な環境に永く身を置いて居ると見えないものがドイツでは見えている。私にはそう感じました。若いOBにも是非感じて欲しいので、ケルンでの話題のひとつとしてご紹介させていただきました。
また、校歌の4番に関しても盛り上がりました。若い同窓生にはご存じない方がいらっしゃるかも知れませんので、こちらのOB会ホームページをご参照ください。
[ 校歌斉唱 ]
会場に着いた時は空いていた店内も乾杯する頃からは満員大盛況となり、「この会場で校歌を大声で歌えるのか?」と心配したのですが、あっという間に時間は過ぎていきました。気がつくとドイツ人のお客さんたちはもう既に帰路につき、北海道出身のご主人から、「もう誰も居ませんから大声で歌っていただいて構いませんよ。」と校歌斉唱のGOサインが出ました。
食事の時に抱いた無駄な不安などは頭をよぎることもなく、ケルンの街に春高校歌が高らかに響き渡りました。
■校歌斉唱動画
[ 次回開催地決定 ]
もうひとつのテーマである「次回開催地」の件ですが、このような話題で終始盛り上がったのですから、次回の開催地は非常に簡単に決まりました。時期は2024年5月、一年後になります。場所は勿論ドイツ・デュッセルドルフと決定いたしました。ここまで読んでいただいた方は、「デュッセルドルフ・・・行ってみるしかないな。」と思われたに違いありません。是非ご参加をお願いいたします。
ドイツに詳しい方を除いてはデュッセルドルフと言う都市の名をご存じない方も多いと思います。デュッセルドルフはライン河畔に位置し、「ラインの日本」や「ドイツのリトルトーキョー」とも言われるほど日本との関係が深い都市で、ロンドン・パリに次ぐヨーロッパで3番目に日本人の多い都市です。総人口に対する日本人の割合としてはヨーロッパ随一になるかも知れません。毎年「Japan Tag」と言われる日本デーが開催され日本文化への関心が非常に高い都市です。「世界で一番住みやすい都市」のNo.5になるなど世界的には大変有名な都市のひとつでもあります。
来年はデュッセルドルフへのご参加をお願いいたします。また、今後も「春高ヨーロッパ倶楽部」の情報を発信してまいりますので、ご覧くださいますようお願いいたします。
[ 二次会 ]
二次会は、金太郎からすぐ近くのパブ Jameson で行われ、超満員にもかかわらず、注文したものがきちんと出てきました。ジャーマンクオリティについての話題で盛り上がったことを記憶しています。ドイツ人のクオリティは非常に高いと思われているが、ドイツに居るとドイツ人のクオリティの低下が著しいと感じる事が多い。最近ではドイツ一般庶民のクオリティはラテンの国と比較しても少し良い程度で大差無いのではないかと感じる。
しかし(この先が重要なのですが)、ドイツの組織のリーダーは日本人が逆立ちしても足下にも及ばないほどにクオリティが高い。そういう話にドイツ在住者たちはやはり強く頷いていました。ヨーロッパに身を置くものとして、日本の若者に伝えていかなければいけないと言うことも強く感じました。
非常に有意義で楽しいケルンでの「春高ヨーロッパ俱楽部」2023年総会であったことを報告させていただきます。
[「春高ヨーロッパ倶楽部」の末永い存続のために ]
今年2月、春高ヨーロッパ倶楽部『一時帰国を迎える会』が日本橋で和やかに開催されたことを喜ばしく思いながらも、駐在員の任期を鑑みた際に現在の参加者の多くも近い将来日本に帰任することは間違いなく、今後新規の春高ヨーロッパ倶楽部の会員を掘り起こしていかなければなりません。同窓会の皆様におかれましては、身近に渡欧者がいらっしゃるようでしたらぜひとも「春高ヨーロッパ倶楽部」の存在を教えていただき、以下メールアドレスにご連絡いただけますと幸いです。
[ デュッセルドルフのメンバーに感謝 ]
尚、今回のケルン開催に当たり、デュッセルドルフの皆様ありがとうございました。日本とドイツを行き来しながら幹事として奮闘していただいた矢倉さん(34回)には感謝しております。今後ますますのご活躍をいただきますようお祈りいたします。
今年はデュッセルドルフのジャパンデーと同日開催となったため、またケルン大聖堂が観光拠点であるため、会場をケルンにしましたが、次回はジャパンデーと重ならない日程でデュッセルドルフ開催を予定しています。次回デュッセルドルフの幹事を引き受けていただいた黒岩さん(36回)、よろしくお願いいたします。
[ 国際平和村の見学は中止 ]
総会の翌日に予定されていた、国際平和村への見学ですが、平和村の子供たちに水疱瘡が流行したことにより中止となりました。ハンブルグから平和村見学を予定していただいていた川西さん(56回)にはお会いできませんでしたが、次回デュッセルドルフでお会いしましょう。
[ ケルン大聖堂写真 ]
それではケルン大聖堂の内部写真とケルンの駅前からみた外見写真で最後となります。
来年のデュッセルドルフには多くの方のご参加をお待ちしております。