春は「始まり」「出会い」の季節であり、「別れ」「旅立ち」の季節でもあります。
4月7日、令和5年度入学式が行われ、3月の卒業式に続いて出席させていただきました。少し風が強い日でしたが、新入生359名が晴れて春高生となりました。
ついこの間まで中学生だった面影が残る初々しさに、こちらも思わず「頑張れ」と声をかけたくなってしまいます。周りに座る友だちはみな初めて会う人ばかり。緊張感の中で背筋を伸ばして真っ直ぐに壇上を見る姿が印象的でした。
式の中で、上原校長先生から「コロナ禍を経て、これからは新しい価値観を作り出す時代。解のない課題に立ち向かうたくましい大人になってほしい」とのメッセージが贈られました。また「君たちは社会のリーダーになる人材。相手からの信頼を得る人間としての魅力を持っているかが問われる」との言葉も。
新入生にとっては、人生で初めて、自分が「大人」の入口に立っているのだということを意識した日になったかもしれません。
「校歌披露」では、応援指導部の指揮のもと、30名ほどの野球部の諸君がステージ前に整列し声高らかに校歌を歌ってくれました。校歌を初めて聞く新入生もいたと思いますが、現役の諸君の熱い歌声に感動した新入生も多かったのではないでしょうか。早く校歌を覚えて、友だちと肩を組んで大声で歌ってください。
ご父兄の皆さんにもたくさんご出席いただきました。(私たちの頃は入学式も卒業式も親は見にも来ませんでした。時代は変わる…)
多くの親御さんにとっては、男子校という今までにない環境に我が子を送り出す不安や心配もあったのではないかと想像します。でも、この入学式を見て、多分その不安は払拭できたのでは。整然とした進行、ピリッとした心地よい緊張感、堂々と校歌を歌う現役諸君の誇らしい顔。さすが春高!この学校なら任せられる、と思っていただけたのではないか、と。
卒業式は「別れと旅立ちの儀式」、一方入学式は「出会いとはじまりの儀式」
そして、この間には3年間の熟成の時間があります。その3年間をどのように過ごし、どのように自らを磨き成長し、人から信頼されるたくましい大人になっていくのか、今から楽しみに見守っていきたいと思いました。
入学おめでとうございます。ようこそ、春高へ!
埼玉県立春日部高等学校同窓会会長 種村 隆久
*関連ページ: 種村隆久会長の挨拶(2022年7月公開)