同窓会長コラム第59弾「男女共学化の行方は? -埼玉県教育長が交代しましたー」

一昨年8月22日に「主体的に共学化を推進する」と発表した日吉亨埼玉県教育長が3月末をもって退任。新たに、4月から、石川薫さんが県教育長に就任しました。日吉前教育長は6月まで任期がありましたが、「学校は新年度(4月)からスタートするから」と、この時期の退任理由を述べたということです。

石川薫新教育長は熊谷女子高校の卒業生です。4月10日の今年度最初の教育委員会議後に記者会見があったようで、そこで、当然、記者から共学化について質問がありました。その答えは「女子校の出身として別学の良さも理解しているが、貴重な高校3年間を男女で協力して過ごす意義は大きいと思う」(朝日新聞より)
記者が発言内容を抜粋しているとは思いますが、前教育長とまったく同じ発言ですね。判で押したように。

私たちは、「別学の良さも理解している」から「高校3年間を男女で協力して過ごす意義は大きい」につながる文脈の背景(理由)を知りたいと、ずっと思っているのです。「別学の良さを理解する」と「共学の意義は大きい」という相反する(でしょ?)発言は、その間に具体的な説明もなく、すんなり繋がるのでしょうか。まったくモヤモヤが晴れません。

前教育長も「主体的に共学化を推進する」と明言したわりに、その検討や議論の経過はまったく明らかにしていません。何より教育長発言の直前3回の県教育委員会議は非公開で、どんな議論や意見があったのか、別学維持が多数を占めた県民アンケート結果はどのように取り扱われたのか、議論の結果どんな裁定があって、共学化を推進するという結論に至ったのか、いまだに分かりません。

昨年の意見交換会(7月~8月)でも多くの参加者がこのことについて言及していましたが、県教委出席者から具体的な説明はなかったと思います。

共学化についてこのコラムで書くときに、毎回、同じことを書いていることに気がつきました。もっとオープンに、誠実に、信頼し合って、この問題について話し合わないといけないのでは? 有耶無耶なまま時間が過ぎて、気づかないうちに、物事が進んでしまっていることだけは避けたいのです。

私は、公務員時代にずっと言ってきたことがあります。行政機関と市民(県民)の間に必要なのは「対話と共感」だと。

対話や説明を尽くしても、全員が納得するとは限りません。それでも、さらに誠実に対話を重ねることで「納得はしないが、分かったよ」と言ってくれるまで続けることが大事だと思っています。
県教委の皆さんには、言わずもがな、かもしれませんが。お願いしますよ。

埼玉県立春日部高等学校同窓会会長 種村 隆久