夏の高校野球 王者浦和学院高に敗れる

観戦記事:野球部OB会幹事 杉本 孝一郎氏(高29回)

7/20(土)、県営大宮球場で4回戦が行われ、春日部高は選抜優勝校・浦和学院高に1-5で敗れました。
------------------------------
春日部高-000 000 001=1
浦和学院-100 002 20 x=5

浦和学院は選抜優勝投手・小島が登板。
右打者に食い込むストレートと落差の大きいカーブにはまさに全国レベル。
小島に対して春高打線は三振と凡打を重ねる。
これに対し、春高のノーヒッター・橋本も強打の浦学打線に果敢に挑む。
初回こそ失策で1点を与えたが、その後はボールを低めに集め、浦学の攻撃をゼロに押さえる。
しかし6回裏、2塁に走者を置き、浦学4番の高田がセンターに大飛球。中堅手清水が懸命に背走するが打球はグラブを越え、120mと記されたフェンスの下に届いた。これがランニングホームランとなり、追加点を与えてしまった。
7回もタイムリーを重ねられ、2点を追加。

8回まで春高打線は小島の完璧な投球の前に沈黙し、ノーヒット。
走者は四球で清水が出塁しただけ。

9回表、春高は最後の攻撃。
浦学は無安打で押さえている小島を山口にスイッチ。
臙脂色に染まった満員の春高スタンドは応援歌「秩父の嶺」を歌い続ける。
正に全校を挙げた戦い。
先頭打者は代打の酒井。大きな声援を受けた酒井はコントロールの定まらない山口からレフト戦に痛烈なライナーの2塁打を放つ。初安打だ。誇らしげに2塁上で拳を突き上げる酒井。
動揺する山口は次球をワイルドピッチで走者は3塁に進む。
そしてなんと次の球もワイルドピッチ。酒井は機敏に本塁に走り、ついに1点をもぎとる。
しかし、反撃もここまで。
1対5で春日部高は浦和学院高の前に屈した。
-------------------------------

「うちは勢いに乗っているから、ジャイアントキリングだ」
「いや、浦学の壁に跳ね返されてコールドゲームか」
この一週間、私の心の中では期待と不安が交錯していました。

さすがに選抜と春の関東を制した浦学は強い。
しかし、その浦学と6回まで互角に渡り合ったのですから、春高も着実に力をつけてきています。
負けはしましたが全国レベルの野球を体験できたことで、今日の試合は春高野球にとって貴重な試合となりました。

素晴らしい戦いを繰り広げた80名の野球部員の皆さん、ありがとうございました。

[フォトギャラリー]

写真提供:阿部幸司氏(高44回)